自動システムトレードについて

現在のFXのシーンにおいて、自動システムトレードは、投資家が選択できる投資スタイルの一つになった、と言っても過言ではないでしょう。

もともとFXでの取引は、為替相場のレート変動を自分で見ながら判断をして取引きを行う裁量トレードが主でした。
しかしながら、そこには人間の主観、判断、心理行動などが入り込むため、例えば本来であれば損切りを行わなくてはいけない状況において、あと少し我慢すれば為替レートが反発するかもしれない、というような判断ミスにより、大きな損失を抱えることがしばしば起こり得ます。

こうした人間の裁量による判断のミスを排除すべく考案されたのがシステムトレードで、投資を行う以前に為替相場を分析し、取引きのタイミングから利益や損失の値の設定などもあらかじめ決めておき、実際の取引きはその事前に決めたルールにしたがって執り行うというものでした。

そこからさらに派生して、こうした事前に決めた取引ルールをプログラム化し、同時に大きな進歩を遂げていた取引システムツールソフトにこの自動売買プログラムを組み込んで、この取引システムツールに自動的にシステムトレードを行わせていこうというものが、現在の自動システムトレード、いわゆるシストレ、という事になります。

このシストレも年々と進化を遂げており、現在も波及効果を伴いながらどんどんと発展をしていっています。

初期のシストレは、一定の仕組みやルールに基づいて、為替相場の転換期や注文のタイミングを知らせる売買シグナルが出せる程度のものでしたが、現在のものは取引きを戦略化し思考ロジックとして自動的に売買させるものから、さらに端的に組合せ注文を中心とした仕込み売買へと特化していくものも見られるようになってきているのです。

こうした自動売買プログラムを要した取引システムツールは、特に国内の業者では、投資家自らが取引ルールを組み入れるのではなく、有名な投資家やプロトレーダーなどの投資ロジックをプログラムあらかじめ組み入れているものを多く扱っていることで、投資家に対して配慮に富んだ自動売買プログラムの提供が多いという事でしょう。

こうした自動売買プログラムは、様々な投資戦略を組み込んであり、経済指標や株の値動きと連動したアルゴリズムによる高速トレードが登場したことにより、投資家自身による裁量トレードをも上回る可能性が出始めました。

こうしたアルゴリズムを利用した自動売買プログラムは、ニュースのテキストや経済指標の数値を総合的に取り入れて売買につなげることができるという大変に高い取引きレベルを誇っていますが、それと同時期に登場したシストレの自動売買プログラムは、まだこれには及ばないレベルにあります。

シストレの自動売買プログラムでは、いくつかのテクニカルチャートなどを組み合わせてロジックを立てることはできるものの、アルゴリズム取引のようにリアルタイムの相場変化には対応することができず、また実際に、数年間の過去データなどからシミュレートを行うツールソフトなどを用いてバックグラウンドテストを行うと、かなりの含み損を出していることなどもわかるために、実証性にたいして信頼が薄くなり始めており、こうした部分の改善が今後の課題となっています。

現在国内で主に利用できる自動売買プログラムを利用したシストレの取引ツールシステムソフトは、イスラエルのトレーデンシー社のミラートレーダー、ロシアのメタクウォー社が開発したMT4、そして国内のシトレアイネット、エコトレFX,、シストレFXなどがこれにあたります。

中でもミラートレーダーはストラテジーと呼ばれる数多くの選択型自動売買プログラムを使用することができるため、その利便性から人気を博し、MT4は自分自身で取引プログラムを組み入れることによりシストレを行う事も可能になっており、細かな設定ができるために、根強い人気を持っています。

このように、シストレを気軽に行える今の状況は、初心者の投資家にFXの門戸を大きく広げることになりましたが、同時に、シストレであれば必ず利益が上げられるというものではないという事も、よく認識しておく必要があるでしょう。